相続放棄の照会書とは?届く時期・書き方・回答期限まで完全ガイド

相続放棄照会書

この記事を要約すると

  • 照会書は家庭裁判所からの意思確認書類で申述後1〜2週間で届く
  • 質問には正直に回答し、申述書の内容と矛盾がないよう注意する
  • 回答期限は10日〜2週間が目安、遅れても速やかに対応すれば問題ない

「家庭裁判所から突然『照会書』という書類が届いた…!これって何?もしかして手続きを間違えた?」

相続放棄の申立てをした後、見慣れない裁判所からの封筒が届いて、ドキッとされたのではないでしょうか。
でも、ご安心ください。照会書が届くのは「手続きが正常に進んでいる証拠」であり、決してあなたが疑われているわけではありません。

ただし、この照会書の「書き方」を一つ間違えると、最悪の場合、相続放棄が認められず多額の借金を背負うことになりかねません。
本記事では、絶対に間違えてはいけない「質問への正しい答え方」から、そのまま使える回答例まで、相続のプロが分かりやすく徹底解説します。

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この記事はこんな方におすすめ

  • 相続放棄の申述をしたが、照会書が届いて対応に困っている方
  • 照会書の書き方や回答例を知りたい方
  • 照会書がなかなか届かず不安を感じている方

相続放棄の照会書とは|届いたらすべき対応を解説

相続放棄の申述を家庭裁判所に提出すると、しばらくして「照会書」という書類が届きます。
「また書類が届いた…」と不安になりますよね。

ここでは、照会書とは何か、届く時期、届かない場合の対処法について解説します。

照会書は家庭裁判所からの意思確認書類|届く理由と目的

照会書とは、家庭裁判所が相続放棄の申述人に対して送付する意思確認のための書類です。
正式には「相続放棄申述についての照会書」と呼ばれます。

家庭裁判所は、相続放棄の申述が本人の真意に基づくものかどうかを確認する必要があります。
そのため、申述書だけでなく、照会書による追加確認を行うのです。

照会書では、相続放棄の意思や理由、相続財産の内容、申述が本人によるものかなどが質問されます。
この回答をもとに、家庭裁判所は相続放棄を受理するかどうかを判断します。

項目 内容
正式名称 相続放棄申述についての照会書
送付元 家庭裁判所
目的 相続放棄の意思確認
届く対象 相続放棄の申述人本人

照会書が届いたら、必ず期限内に回答して返送してください。回答しないと、相続放棄が認められない可能性があります。

参考:相続の放棄の申述 – 裁判所

照会書が届く時期は申述から約1〜2週間後

照会書は、相続放棄の申述書を家庭裁判所に提出してから約1〜2週間後に届くのが一般的です。
ただし、裁判所の混雑状況や申述内容によって、届くまでの期間は前後します。

繁忙期(年度末や年始など)は、通常より時間がかかることがあります。
また、申述書に不備があった場合は、補正の連絡が先に届くこともあります。

状況 届くまでの目安
通常時 1〜2週間程度
繁忙期 2〜3週間程度
書類に不備がある場合 補正連絡が先に届く

照会書は普通郵便で届きます。届いたら内容を確認し、早めに回答を準備しましょう。

照会書が届かない3つの原因と対処法

申述から3週間以上経っても照会書が届かない場合は、以下の3つの原因が考えられます。
あなたの場合はどれに当てはまりそうでしょうか?

1. 郵便事故や転送の問題

引っ越しをしたばかりの場合や、郵便の転送届を出していない場合、照会書が届かないことがあります。
申述書に記載した住所と現住所が一致しているか確認しましょう。

2. 申述書の不備による補正待ち

申述書に不備があると、照会書の前に補正を求める連絡が届きます。
この連絡を見落としていないか、郵便物を再度確認してください。

3. 裁判所の処理が遅れている

単純に裁判所の処理が追いついていないケースもあります。
令和4年度の相続放棄の申述件数は約26万件にのぼり、年々増加傾向にあります。
その為、単純に対応待ちの可能性もあるかと思います。

3週間以上経っても届かない場合は、申述をした家庭裁判所に電話で問い合わせましょう。

出典:司法統計 – 裁判所

原因 対処法
郵便事故・転送問題 住所確認、郵便局に問い合わせ
申述書の不備 裁判所からの連絡を確認
裁判所の処理遅延 家庭裁判所に電話で確認

問い合わせの際は、事件番号(申述時に通知されます)を手元に用意しておくとスムーズです。

司法書士からのアドバイス
照会書が届かない場合、相続放棄の期限(3ヶ月)との関係で焦ってしまうかもしれません。
不安な場合は早めに専門家にご相談ください。期限の延長申請が必要なケースもあります。

FAQ

Q. 照会書とは何ですか?
A. 家庭裁判所が相続放棄の意思を確認するための書類です。

Q. 照会書はいつ届きますか?
A. 申述書提出から1〜2週間後が目安です。

Q. 照会書が届かない場合は?
A. 3週間経っても届かなければ家庭裁判所に問い合わせましょう。

 

照会書の書き方|主な質問項目と回答例

照会書には、相続放棄に関するいくつかの質問が記載されています。
「どう書けばいいの?」と悩む方も多いですよね。
ここでは、よくある質問項目と具体的な回答例を解説します。

正直に、そして正確に回答することが大切です。

相続放棄の理由は「債務超過」「疎遠」など正直に記載

照会書では、相続放棄をする理由を問われます。
この質問には、正直に理由を記載してください。

よくある相続放棄の理由としては、以下のようなものがあります。

理由の例 具体的な記載例
債務超過 被相続人に借金があり、債務が資産を上回るため
疎遠だった 被相続人とは長年連絡を取っておらず、関わりたくないため
他の相続人に譲りたい 被相続人の配偶者に全ての財産を相続させたいため
財産が不要 遠方の不動産であり、管理が困難なため

理由を詳しく書く必要はありませんが、簡潔に事実を記載しましょう。
嘘の理由を書くと、後々問題になる可能性があります。

相続財産の内容|分からない場合の書き方も解説

照会書では、被相続人※の相続財産について質問されることがあります。
把握している範囲で正直に回答すれば問題ありません

相続財産の内容が分からない場合は、「不明」「把握していない」と記載して構いません。
相続放棄をする以上、詳細な財産調査をしていないことは自然なことです。

質問例 回答例(把握している場合) 回答例(不明な場合)
不動産の有無 〇〇市に自宅がある 不明
預貯金の有無 〇〇銀行に口座がある 把握していない
負債の有無 消費者金融に借入があると聞いている 詳細は不明だが借金があると聞いている

「分からない」と回答しても、それだけで相続放棄が却下されることはありません。
知っている範囲で正直に答えましょう。

【用語解説】

  • ※被相続人:亡くなった方のこと。相続される側の人を指す

回答で迷いやすい4つの質問と正しい答え方

照会書には、回答に迷いやすい質問もあります。
ここでは、特によくある4つの質問と正しい答え方を解説します。

質問内容 回答のポイント 注意点
自分の意思か 本人の意思であれば「はい」 強制されている場合は無効の可能性あり
財産処分の有無 していなければ「いいえ」 した場合は正直に記載
死亡を知った日 申述書と同じ日付を記載 矛盾があると問題に
他の相続人の意向 分からなければ「不明」で可 自分の放棄には影響なし

1. 「相続放棄は自分の意思ですか?」

この質問には「はい」と回答してください。相続放棄は本人の意思で行うものです。
誰かに強制されている場合は、相続放棄が無効になる可能性があります。

2. 「相続財産を処分しましたか?」

相続財産を処分(売却、消費など)していると、法定単純承認※とみなされ、相続放棄が認められない可能性があります。

処分していなければ「いいえ」と回答します。

⚠️ 心当たりがある場合は、絶対に先に専門家へ
「葬儀代を故人の口座から払った」「形見分けをもらった」「遺品の一部を処分した」など、少しでも心当たりがある場合は、絶対に回答欄に何も書き込まず、そのままの状態ですぐに専門家へご相談ください。
一度「はい」と書いて裁判所に送ってしまった後では、取り返しがつかなくなる可能性が極めて高いです。提出前にご相談いただくことが、相続放棄を守る唯一の手段です。

参考:民法第921条(法定単純承認) – e-Gov法令検索

3. 「死亡を知った日はいつですか?」

相続放棄には3ヶ月の期限があります。この起算点となる「知った日」を正確に記載してください。
申述書に記載した日付と一致させることが重要です。

参考:民法第915条(相続の承認又は放棄をすべき期間) – e-Gov法令検索

 

4. 「他の相続人は相続放棄をしますか?」

他の相続人の意向は「分からない」と答えても問題ありません。
自分以外の相続人が放棄するかどうかは、自分の相続放棄の可否に影響しません。

【用語解説】

  • ※法定単純承認:相続財産を処分したり、熟慮期間を過ぎたりした場合に、相続を承認したとみなされること
司法書士からのアドバイス:「たかがアンケート」と軽く見るのは危険です
照会書は一見シンプルな書類に見えますが、相続放棄の可否を左右する重要なものです。
司法書士などの専門家がサポートに入る最大のメリットは、単なる代書ではありません。もしあなたが過去に「故人の携帯代を払ってしまった」「形見分けをもらってしまった」といった「放棄が却下されやすい地雷」を踏んでいた場合、裁判所にどう事情を説明すれば受理されるか、法的な観点から回答の文面を組み立てることができます。
「絶対に失敗できない(借金を背負いたくない)」という局面での、強力な防波堤になるのが専門家なのです。

FAQ

Q. 照会書の回答は正直に書くべき?
A. はい。嘘の回答は後で問題になる可能性があります。

Q. 財産が分からない場合の書き方は?
A. 「不明」「把握していない」と記載すれば問題ありません。

Q. 申述書と違う日付を書いたら?
A. 矛盾が生じると審査に影響するため、同じ日付を記載しましょう。

 

照会書の提出方法と回答期限|期限を過ぎた場合は?

照会書に回答したら、期限内に家庭裁判所へ返送する必要があります。
ここでは、提出方法、回答期限、期限を過ぎた場合の対応について解説します。

回答期限は到着から約10日〜2週間以内が目安

照会書の回答期限は、書類に記載されています。
一般的には、届いてから10日〜2週間以内に返送するよう指定されていることが多いです。

期限は裁判所や案件によって異なりますので、必ず照会書に記載されている期限を確認してください。

項目 一般的な目安
回答期限 届いてから10日〜2週間以内
返送方法 郵送(普通郵便可)
届け先 照会書に記載の家庭裁判所

届いたらすぐに内容を確認し、早めに回答を準備することをおすすめします。

郵送で返送する際の必要書類と注意点

照会書の返送は、基本的に郵送で行います。以下の点に注意して返送してください。

返送時のチェックリスト

確認項目 内容
回答欄の記入 全ての質問に回答したか確認
署名・押印 必要な箇所に署名・押印があるか確認
返送用封筒 同封されている場合はそれを使用
送り先 照会書に記載の家庭裁判所宛て

返送用封筒が同封されていない場合は、自分で封筒を用意して送ります。
普通郵便でも問題ありませんが、心配な方は簡易書留やレターパックを利用すると安心です。

コピーを取っておくと、後から内容を確認できて便利です。

期限に遅れても却下されない?延長の可否と対処法

回答期限を過ぎてしまった場合でも、すぐに相続放棄が却下されるわけではありません。ただし、速やかに対応することが重要です。

遅れの程度 対処法 結果の見通し
数日程度 すぐに回答を返送 問題なく受理される可能性が高い
1週間程度 裁判所に電話連絡し事情説明 説明次第で受理される
長期間放置 専門家に相談 期限との関係で問題になる可能性あり

期限を過ぎた場合の対処法

家庭裁判所は、相続放棄の意思を確認することが目的です。
回答が遅れた理由を説明し、改めて回答を提出すれば、受理される可能性は十分にあります

ただし、あまりに長期間放置すると、相続放棄自体の期限(3ヶ月)との関係で問題が生じる可能性があります。
遅れている場合は、早めに家庭裁判所へ連絡しましょう。

参考:相続の承認又は放棄の期間の伸長 – 裁判所

司法書士からのアドバイス
照会書の回答期限を過ぎてしまっても、慌てる必要はありません。
ただし、相続放棄全体の期限(3ヶ月)に影響する場合もあるため、不安な方は早めに専門家にご相談ください。

FAQ

Q. 照会書の回答期限はいつまで?
A. 届いてから10日〜2週間以内が一般的な目安です。

Q. 期限を過ぎたらどうなる?
A. すぐに却下されませんが、速やかに返送か裁判所へ連絡しましょう。

Q. 返送は普通郵便でいい?
A. 普通郵便で問題ありませんが、心配なら簡易書留が安心です。

まとめ:照会書は「書いて送る前」が一番重要です

照会書は、相続放棄を無事に終わらせるための最終関門です。

照会書のポイントをまとめると、以下のとおりです。

項目 ポイント
届く時期 申述から1〜2週間後
回答のコツ 正直に、申述書と矛盾なく記載
回答期限 届いてから10日〜2週間以内
期限を過ぎた場合 すぐに返送または裁判所に連絡

もし今、ペンを持って「ここのチェック、本当に『はい』でいいのかな…?」「遺品の整理をしてしまったけれど、どう書けばいい?」と少しでも迷っているなら、封筒に封をする前に、一度ストップしてください。

一度裁判所に提出してしまった回答は、後から「間違えました」では済まされません。
当事務所では、「この書き方で裁判所に弾かれないか?」という照会書の文面チェックや、複雑な事情がある場合のサポートを行っています。

提出期限が迫っていて焦っている方も、まずは現状をお聞かせください。私たちが確実に放棄を完了させるためのルートをご案内します。

この記事の監修者

“横浜市内の相続代行の相談を受ける司法書士”

あいりん司法書士行政書士事務所 梅澤 徹

資格:司法書士・行政書士・宅建取引士

横浜市内の相続専門司法書士事務所で修行したのち独立。不動産が絡む難しい相続手続きが得意。宅地建物取引士資格も保有し、不動産コンサルティングには定評あり。

現在はあいりん司法書士事務所を経営。相続専門7期目として相続業務を幅広く対応。

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