【2024最新】法定相続情報一覧図の取得方法は?どこの法務局で取得するの?

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法定相続情報一覧図とは、被相続人の相続関係を一覧にまとめた相続関係説明図を法務局の登記官が証明したものをいいます。

法定相続情報一覧図は、2017年5月に開始された「法定相続情報証明制度」により、相続手続きに活用することができるようになりました。制度の内容について、詳しく見てみましょう。

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「法定相続情報証明制度」はなぜ創設されたの?

法定相続情報証明制度」は、次の2つを目的として創設されました。

  • 相続手続きの簡素化を図ること
  • 相続登記(相続による不動産の名義変更手続き)

被相続人が所有していた不動産について、名義変更等の手続きをせず相続登記が未了のまま放置されることは、社会問題となっている所有者不明の土地や空き家を生じさせる大きな要因の一つであるとされています。

そのため、「法定相続情報証明制度」は昨今の空き家問題を解決するために導入された制度の一つであるといえます。

 

「法定相続情報証明制度」で何ができる?

法定相続情報

法定相続情報証明制度を活用して「法定相続情報一覧図」を作成することができます。「法定相続情報一覧図」があれば、相続手続きに必要な戸籍・除籍等の書類を何度も取得・提出する必要がなくなり、スムーズに手続きを進めることが可能となります。

以下から、「法定相続情報一覧図」の作成・申請方法を見てみましょう。

  1. 相続手続きに必要な戸除籍等の書類を収集する
  2. 収集した書類をもとに相続関係を一覧にした「法定相続情報一覧図」を作成する
  3. 収集した書類と「法定相続情報一覧図」を管轄の法務局へ提出する
  4. 法務局の登記官が書類を確認して「法定相続情報一覧図の写し」を作成・認証して相続人へ交付する

法務局から交付される「法定相続情報一覧図の写し」は、一般行政証明として特定の事実又は法律関係の存在を公に証明する書類となります。

相続手続きの様々な場面で、戸籍・除籍等書類一式の提出を求められることがあります。戸籍・除籍等書類一式はケースバイケースですが、厚い束になることもあります。「法定相続情報一覧図」は、この戸籍・除籍等書類一式に代わる書類となります。そのため厚い束のような書類に代わり1枚の書類提出で済ませることが可能となります。

法定相続情報

なお、「法定相続情報一覧図」の法務局への手続きは手数料などなく無料で利用することができます。

今後の法定相続情報一覧図の運用

参考:法務局「法定相続情報証明制度の具体的な手続について」

「法定相続情一覧図」を利用できる相続手続きは?

現在、「法定相続情報一覧図」は相続手続き全般で利用することができます。金融機関の口座手続きや不動産の相続登記はもちろん、相続税申告や年金関連の手続きにも利用することが可能です。

制度の導入当初は相続税申告には利用できないなどの制限がありましたが、期間を経るごとに「法定相続情報一覧図」で手続き可能なものが増えています。金融機関の手続きにおいても、多くの金融機関で「法定相続情報一覧図」の利用が可能となっています。

 

「法定相続情報一覧図の写し」が交付されない場合とは?

法定相続情報は交付されません

「法定相続情報一覧図」が交付されない場合があります。具体的には以下のようなケースです。「法定相続情報一覧図」が交付されない場合には、これまで通り戸籍・除籍等書類一式をそれぞれの手続きの際に提出する必要があります。

①戸籍・除籍等書類が全て収集できない場合

相続手続きにおいて、被相続人の出生から死亡までの連続した全ての戸籍・除籍等書類の取得が必要になります。しかし、戸籍・除籍等書類が取得できない場合があります。それは、除籍の保管期限経過により廃棄されている場合や戸籍が戦災や災害により焼失・滅失している場合です。

取得できない戸籍・除籍等書類がある場合、役所から廃棄証明書等の書類を交付されます。「法定相続情報一覧図」申請の際に廃棄証明書等の書類を添付した場合であっても、法務局から「法定相続情報一覧図」の交付ができない旨の連絡が来ることがあります。

②相続の関係者の中に日本国籍がない人がいる場合

被相続人または相続人の中に日本国籍がない人がいる場合、戸籍等を取得することができないため「法定相続情報一覧図」の交付を受けることができません。

交付された「法定相続情報一覧図」が使用できない場合

以下のようなケースで相続人に変更があった場合、法務局から交付された「法定相続情報一覧図」が使用できなくなるため、注意が必要です。

  • 相続人全員が相続放棄して次順位の人が相続人になる場合
  • 廃除された相続人・欠格事由に該当する相続人がいる場合
  • 「法定相続情報一覧図」交付後に認知された子がいる場合
  • 「法定相続情報一覧図」交付後に胎児が出生した場合

 

法定相続情報一覧図を取得するための法務局はどこか?

法定相続情報一覧図の作成を申し出ることができる法務局は決まっていますので下記を参考にしてください。

被相続人が亡くなった時に置いていた本籍地を管轄する法務局 死亡の旨の記載がある戸籍を取得し、確認ください。
被相続人の最後の住所地を管轄する法務局 申出人さんと同居していたなどの事情があると便利です。
申出人の住所地を管轄する法務局 申出人さんが相続手続きを行なっている場合はこちらが楽です。
被相続人が所有していた不動産を管轄する法務局 相続登記を申請する法務局も同じです。

 

まとめ

「法定相続情報証明制度」は、2017年5月に開始された制度です。法務局から交付される「法定相続情報一覧図の写し」を提出することで、戸籍関係書類等一式の提出を省略することができ、相続手続きをよりスムーズに進めることができるようになりました。

「法定相続情報一覧図」が交付されない場合や交付されたものが使用できない場合があるため、注意が必要です。あいりん司法書士事務所では、戸籍等書類の収集から「法定相続情報一覧図」の作成までサポートが可能です。

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この記事の監修者

“横浜市内の相続代行の相談を受ける司法書士”

あいりん司法書士事務所    梅澤 徹

資格:司法書士・行政書士・宅建取引士

横浜市内の相続専門司法書士事務所で修行したのち独立。不動産が絡む難しい相続手続きが得意。宅地建物取引士資格も保有し、不動産コンサルティングには定評あり。

現在はあいりん司法書士事務所を経営。相続専門5期目として相続業務を幅広く対応。

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