【2024年】固定資産税をクレジット払いやペイペイで!ポイント貯まるスマホ決済も可能に!

固定資産税をクレジット払いやペイペイで

この記事を要約すると

  • 固定資産税は不動産所有者が支払う税金で、土地や建物が課税対象で標準税率は1.4%。ただし、自治体が異なる税率を定めることができる。
  • 支払い方法には現金による納付とキャッシュレス納付があり、キャッシュレス納付はポイント付与などのメリットがありお得。
  • 地方税統一QRコード(eL-QR)が導入され、スマホ決済アプリが対応しており、便利になった。

不動産は代表的な資産のひとつで、その活用方法によっては定期的な収入を得たり、資金が必要な際に売却して現金化することができます。

そのため、ライフイベントの中で資金に困ったときに売却ができる資産です。しかし、不動産を所有すると固定資産税が毎年発生し、コストがかかりますよね。

この記事では、固定資産税をお得に支払う方法について解説します。

住所に届く納税通知書を利用する他にも、クレジットカードやQRコード決済を利用した納税も可能です。

近年、支払い方法が多様化しており、納税者が最適な支払い方法を選べるようになっているため、最新情報について把握しておきましょう。

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固定資産税とは

固定資産税は、不動産所有者が支払う税金で、土地や建物などが課税対象です。土地と建物を所有している場合、それぞれに課税されます。地方自治体に納付し、固定資産税は自治体の収入になります。

課税主体の市区町村は、対象不動産の価値である「固定資産税評価額」を算出し、税額を計算します。通常、標準税率である1.4%が採用されますが、自治体によって税率が異なることがあります。

固定資産税の納付期限は市区町村によって異なりますが、一括あるいは分割払いの形で支払います。分割払いの場合、期限の利益があり、その分有利と言えるでしょう。納付書を確認して各期の納期限を把握し、きちんと納付を行いましょう。

納税義務者とは税金を支払う責任を負う人で、固定資産税の場合、毎年1月1日時点で不動産を所有している人が該当します。不動産の所有者は不動産登記上の名義によって決まります。

しかし、年の途中で不動産を手放した場合、納税義務者は変更されず、1月1日時点の所有者が納税責任を負います。したがって、未納付分の固定資産税については、買い手ではなく、不動産の以前の所有者が全額の納税手続きを行う必要があります。この点に留意する必要があります。

ただし、実質的な負担に関しては、通常、売買契約の際に売り手と買い手の間で負担の調整が行われることが一般的です。

 

固定資産税の支払い方法

固定資産税の支払い方法は、最近では納付方法の多様性が大幅に増加し、消費者にとってより便利になっています。

支払い方法は主に「現金納付」と「キャッシュレス納付」の2つに分かれます。

現金による納付

  1. 窓口納付:納付書を自治体の窓口に持参し、現金で支払う方法。市区町村の役所や提携する金融機関、コンビニで支払えます。
  2. 口座振替:金融機関の口座から自動引き落とし。手続きを済ませておけば自動的に支払われますが、口座残高のチェックが必要です。

キャッシュレス納付

  1. クレジットカード:多くの自治体でクレジットカードで支払えます。決済手数料に注意が必要ですが、ポイントも貯まります。
  2. ペイジー:納付書にペイジーマークがあれば、ネットバンキングやATMを使用して支払えます。
  3. 「eLTAX(エルタックス)」:地方税共同機構が運営するキャッシュレス納付システムで、スマホやパソコンから固定資産税の支払いが可能です。
  4. 各種スマホ決済アプリ:各自治体がスマホ決済アプリをサポートし、納税手続きができるようになっています。使用可能なアプリは自治体によって異なります。

また、令和5年4月からは「地方税統一QRコード(eL-QR)」が導入され、多くの決済アプリが地方税の納付に対応し、納税方法の利便性が格段に向上しました。

 

2023年4月から22種類のスマホ決済アプリに対応!

令和5年4月から導入された地方税統一QRコード(eL-QR)は、固定資産税だけでなく、自動車税など多くの地方税を一括して支払える仕組みです。

スマートフォンを使えば、固定資産税の支払いが簡単に行えます。2023年5月時点で利用可能な決済アプリには、auPAY、ファミペイ、PayPay、楽天銀行アプリ、d払い、楽天ペイ、J-CoinPayなどが含まれます。

全国共通の納税システムを通じて、どの地域の不動産でも固定資産税を一括して支払えます。

eL-QRを使用した支払い手順は以下の通りです。

  1. “地方税お支払いサイト”にアクセスし、”eL-QRでお支払い”を選択します。
  2. “カメラを起動する”を選択し、納付書のeL-QRを読み取ります。
  3. 読み取り結果を確認します。複数の支払いを行う場合は、”連続読み取りモード”が使用できます。
  4. 納付内容と合計金額を確認し、”お支払いへ進む”をタップします。
  5. クレジットカード、ネットバンク、口座振替などの支払い方法を選択します。
  6. 画面の指示に従って手続きを完了します。

なお、eL-QRの読み取りはスマートフォンだけでなく、パソコンのカメラを使用しても行えます。

キャッシュレスで支払うことで、それぞれのプラットフォームでのポイントが付与されるので、現金で支払うよりもオトクになります。これはとてもいいですよね。

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納付期限を過ぎると延滞金が追加されることも

固定資産税を期限までに納付することは重要です。滞納すると、ペナルティの対象になります。

長期間滞納が続くと、自治体によって不動産が差し押さえられ、強制的に売却される可能性があります。また、未納の間は延滞金が課されるので、思わぬ損失につながってしまいます。

延滞金は一般的に以下の基準で設定されます。

  • 納期限の翌日から1ヶ月経過する日まで:滞納分の年7.3%
  • それ以降:滞納分の年14.6%

ただし、特例基準割合という特殊な基準が適用されており、年によって異なるため、毎年確認が必要です。例えば、令和5年の延滞金は以下のように設定されています:

  • 納期限の翌日から1ヶ月経過する日まで:滞納分の年2.4%
  • それ以降:滞納分の年8.7%

キャッシュレス決済の拡充により、納税手続きを期限内にスムーズに行えるようになっています。期限までに納付手続きを完了させるよう心掛けましょう。

どうしても支払いが間に合わない、というときは分納、徴収猶予という方法を選べる場合もあるので、市町村役場の担当者に連絡して相談してみましょう。

支払いを滞納しないことは、法的な問題を回避し、不動産を守るために非常に重要です。納税期限を守り、滞納を防ぐために計画的に納税手続きを行いましょう。

差し押さえをされると、最悪の場合、競売にかけられ、所有不動産を失うことにもつながりかねません。また、差し押さえ登記がされると、登記簿にその旨が記載が残るため、不動産価値の低下にもつながります。気を付けましょう。

 

固定資産税はお得な支払い方法を選ぼう

不動産所有者にとって、固定資産税の支払いは義務ですが、支払いをより効率的かつお得にする方法がいくつかあります。

現代の多くの人々がスマートフォンを所有し、決済アプリを利用しているため、これらのアプリを活用することが一つの選択肢です。また、上記で挙げた決済アプリには利用者数が多いものも含まれており、自分に合ったものを選べます。

決済アプリの利用には多くの利点があります。まず、手続きが簡便で迅速です。支払い期限に間に合わせることが容易で、納税手続きがスムーズに行えます。

さらに、これらのアプリを積極的に活用することで、ポイント還元やキャッシュバックなどの特典を受けることができる可能性があります。これは、実際に支払った金額から一部を戻してくれるお得な仕組みです。

少しでもお得に支払うために、積極的に利用してみることをおすすめします。

また、選択肢として、クレジットカードを活用する方法も考えられます。特定のクレジットカードを利用すれば、支払い額に応じてポイントをためられ、これらのポイントを固定資産税の支払いにあてられます。

これにより、ポイントの分、お得に支払うことができます。

固定資産税の支払いは避けられない税負担ですが、適切な選択肢を活用することで、効率的に支払いを行い、お得な特典を受けることが可能です。

決済アプリやクレジットカード、柔軟な支払いオプションなど、自分に合った方法を検討し、固定資産税の支払いをスムーズかつリーズナブルに進めましょう。

 

相続登記をしない場合、固定資産税の支払いはどうなる?

不動産の相続に関して、よくありがちな誤解があります。それは「相続登記を行わないと固定資産税を支払わなくてもよいのでは?」という誤解です。

実際には相続登記をしなかったとしても固定資産税の支払いは必要です。相続財産の固定資産税についてキチンと理解しましょう。

相続登記を行わない場合、その不動産は登記上で相続人全員の共有財産とみなされます。固定資産税は相続人全員による連帯債務として課され、全員が支払いの責任を負います

納税通知書は通常、相続人代表者に届けられ、相続人が話し合って決めて、支払うことになります。相続人代表者は、役所に「相続人代表者指定届」を提出して指定できます。指定届を提出しない場合、役所が代表者を指定し、納税通知書を送付します。

相続人代表者は、単なる代表者であり、支払い債務を単独で負うわけではありません。固定資産税を納められない場合、各相続人はそれぞれの相続分に応じて負担し、代表者が代表して納税する役割を果たします。

将来的に遺産分割協議によって不動産を単独相続する相続人が確定する場合、納めた固定資産税を相続者から求償、つまり後から払った分を支払ってもらえます。

したがって、相続においては相続登記を行わなかった場合でも、固定資産税の支払いは避けられません。相続財産の固定資産税は相続人全員による共同の責任となり、適切な手続きと協力が必要です。

相続に関する法の仕組みを理解し、相続財産の適正な管理と固定資産税の支払いを確実に行うことが重要です。

 

相続登記をしないことで生じるデメリット

相続登記は手続き期限が設定されていないため、登記を怠るケースが存在します。しかし、相続登記を怠ることには重大なデメリットが伴います。以下にそのデメリットを詳しく説明します。

納税漏れのリスク

相続登記をしていない場合、固定資産税の納税通知書は通常、相続人の中の1人に届きます。相続人が相続の事実を知らなかったりすると、不意打ちとなり、余計なトラブルになったりします。

また、納税漏れのリスクを高めます。納税を忘れたり遅らせた場合、延滞税が課せられ、さらなる費用が発生します。

不動産の売却制約

相続登記をしていないままの不動産は売却できません

不動産を売却する際には、相続登記を終えて相続人の名義に変更する必要があります。これは不動産の流通を制約し、所有権の移転を難しくします。

相続手続きの複雑化の可能性

相続登記は相続人の話し合いか、法定相続の場合は法定相続人のいずれかが単独であるいは共同で申請することになります。

相続登記を怠り、相続人が増加する場合、相続人全員の同意が必要となり、手続きが複雑になる可能性があります。これは時間と労力を増加させます。

トラブルのリスク

相続登記を怠ると、不動産は相続人全員で共有している状態となり、法的な権利関係を証明できません。これにより、相続人間のトラブルや債務の差し押さえなどの法的問題が発生する可能性があります。

相続財産の所有権が不明確であることは、後々のトラブルのもととなります。

したがって、相続登記を怠ることは避けるべきであり、できるだけ早く手続きを行うことが重要です。相続人が少ない場合、自身で手続きを行うことも可能ですが、専門家のアドバイスを受けることが賢明です。

相続登記を完了させることで、不動産の所有権が明確になり、納税や売却時のトラブルを予防できます。

 

固定資産税はどんな支払い方法があるのか

固定資産税の支払い方法は様々です。

現金による納付

納付書を自治体の窓口や、連携する金融機関、コンビニに持参して支払うか、指定の口座からの引き落としによって納付可能です。

キャッシュレス決済

キャッシュレスと言っても決済手段は様々で、クレジットカード、ペイジー、eLTAX(エルタックス)、スマホ決済アプリなどがあります。

 スマホ決済が導入されたのは2023年4月で、すでにファミペイ、auPAY、PayPay、楽天ペイなど、代表的な決済アプリが納税手段に加わっており、以前よりも格段に支払いが便利になりました。

またクレジットカード支払いが可能になったのは、2016年に法改正されてからです。クレジットカード払いはどのように行えばいいのでしょうか?

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固定資産税をクレジットカードで納付できる自治体はどこ?

全ての自治体がクレジットカードでの固定資産税納付に対応しているわけではありません今後対応自治体が拡大するかもしれませんが、2024年1月現在では次のような自治体が対応済みです。

  • 北海道札幌市
  • 宮城県仙台市
  • 東京都23区
  • 埼玉県さいたま市
  • 千葉県千葉市
  • 神奈川県横浜市
  • 神奈川県川崎市
  • 神奈川県相模原市
  • 新潟県新潟市
  • 静岡県浜松市
  • 愛知県名古屋市
  • 京都府京都市
  • 大阪府大阪市
  • 大阪府堺市
  • 兵庫県神戸市
  • 岡山県岡山市
  • 広島県広島市
  • 福岡県北九州市
  • 福岡県福岡市
  • 熊本県熊本市

など

この他にもクレジットカード払いを受け入れている自治体はありますが、お住まいの自治体がカード払いに対応しているかどうかは、各自治体の公式サイトから確認できます。

 

固定資産税をクレジットカードで支払うメリットとは

実は、クレジットカードで支払うことで得られるメリットは多くあります。どのようなメリットがあるのでしょうか。

①自宅からいつでも納付できる

やはり1番のメリットは、自宅でもどこからでも納付をできることでしょう。金融機関や役所に行く必要はありません。 

②カードのポイントが貯まる

多くのクレジットカードでは、買い物をする度にポイントが付与されますが、これは固定資産税を支払った後も同様です。還元率はカードごとに異なりますが、還元率が1%のカードで10万円分納税した場合は、1000円分のポイントが付与されます。

固定資産税の金額は確実に万の桁となるでしょうから、家電購入や旅行でカードを使った時のように多くのポイントが貯まるのです。

③後払いで納付できる

こちらも他の買い物同様、固定資産税は後払いでの納付となるため、手元に納税額分の現金を用意できない時も、カードの強みが光ります。

④家計管理がしやすい

クレジットカードでの支払いをすることで、家計の管理が容易になるのではないでしょうか。カードで支払うことで、他の買い物と同じように家計管理できますね。

⑤分割払いなど支払い方法を変更できる

概要で述べたように、固定資産税の納付方法は一括、もしくは年4回に分けて支払うことも認められています。しかしながら納税通知書以外、つまりウェブ経由で納付をする場合、このような分割納付が困難な可能性があります。

ただ、支払いに利用するクレジットカードの分割機能を利用すれば、事実上固定資産税の支払いを分割できるかもしれません。

利用するカードごとに異なりますが、どのような支払い分割を利用できるか確認してみましょう。

 

固定資産税をクレジットカードで納付する際の注意点とは

①手数料が発生する

クレジットカードのシステム手数料が発生する場合があります

自治体や利用するカードによって金額は異なりますが、例えば東京都では納付金額が1万円以下で80円、2万円以下で160円、3万円以下で240円という流れで、1万円ごとに80円ずつ手数料が加算されていきます。

手数料金額によっては、クレジットカード支払いによって還元されるはずのポイント額を、手数料が上回ってしまうことも考えられます。

②領収書が発行されない

国税庁のサイトにも記載があるように、カードで納付した際は領収書の発行ができません

領収書を受け取りたい場合は、そもそも納付先を税務署や役所の窓口、金融機関の中から選ぶ必要があります。

国税庁のサイト

③納税証明書の発行に時間がかかる

納税通知書を利用した納付と比較して、クレジットカード払いでの納付後は納税証明書の発行まで日数がかかります

ご存じの方もいらっしゃるように、納税証明書はネットサービスやローン審査の際に、利用者の納税状況を確認する上で必要です。

そのため、納付直後に証明書が必要である方は、予め納税証明書の発行日数を確認しておきましょう。補足するのであれば、近年では証明書が電子化されたなどの関係で、一律には納税証明書自体を送らない自治体や税種も少なくありません。

読者の皆さんそれぞれの自治体がどのような方針なのかということも、確認する必要があるでしょう。

④国際ブランドの指定がある

所有するカードが支払いに対応しているかも確認してみる必要があります。

VISA、MasterCard、JCB、AmericanExpress、DinersClubのいわゆる「5大国際ブランド」のカードは問題無く利用できますが、これ以外のカードを利用する際は、納付する自治体の公式サイトなどで、利用の可否を確認してみましょう。

ちなみに、5大ブランドには入っていませんが、AmericanExpressやJCBと連携を結んでいるセゾンカードも、固定資産税の納付に利用可能です。

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まとめ

いかがでしたか。固定資産税のお得な支払い方について、見てきました。

不動産は重要な資産で、収益を得るために利用することも、急な資金が必要な場合に売却することもできます。しかし、固定資産税の支払いが発生し、コストがかかることがあるため、節約方法や支払い方法を検討することが重要です。最新の情報を把握し、適切な支払い方法を選びましょう。

支払い方法には現金による納付とキャッシュレス納付があります。キャッシュレス納付は多くのオプションがあり、クレジットカード、ペイジー、eLTAXなどが含まれます。また、地方税統一QRコード(eL-QR)が導入され、スマホ決済アプリが対応しており、支払いが便利になりました。

不動産の所有権を明確にし、効率的な支払い方法を選択することで、固定資産税に関連する問題を回避できます。

 

この記事の監修者

あいりん司法書士事務所    梅澤 徹

資格:司法書士・行政書士・宅建取引士

横浜市内の相続専門司法書士事務所で修行したのち独立。不動産が絡む難しい相続手続きが得意。宅地建物取引士資格も保有し、不動産コンサルティングには定評あり。

現在はあいりん司法書士事務所を経営。相続専門5期目として相続業務を幅広く対応。

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