被相続人が外国人である場合の相続について

日本で不動産を所有している外国人が亡くなって、相続登記をする場合でもその申請方法はかわりません。つまり外国の法律に則った手続きではなく日本法に則った手続きとなります。

法例という法律の１０条に「動産と不動産に関する物権、その他登記すべき権利は、その目的地の所在地法による」と「前項に掲げた権利の得喪は、その原因たる事実の完成した当時における目的物の所在地法による」と記載されています。要は相続登記には日本の法律登記が適用されるということになります。

相続人が外国人であっても登記原因証明情報は添付しなければいけません。登記官は被相続人の死亡の事実と申請人が被相続人の相続人であること、また申請人以外に相続人がいないことを確認する必要があります。

外国人を被相続人とする相続登記の場合も、相続人の住所を証する情報として、相続人が日本在住である外国人の場合は外国人の登記済証明書、その他の外国人であるときは在住国の官憲の住所証明書を提出します。なおその相続人が日本人のときは住民票の写しなどを添付します。

相続登記の申請書には被相続人と相続人の国籍を記載することが特徴的です、ただし、登記簿には出てこないものになります。また外国語でかかれた書類には必ず訳文の添付が求められます。

表題のとおり、この相続登記にはどんな添付書類が必要になるのでしょうか。

登記原因証明情報としては被相続人の相続人であることと他に相続人がいないことを証明する戸籍謄本、除籍謄本または本国政府機関発行の証明書を提出します。共同相続人間の遺産分割協議書なども該当します。なお、戸籍謄本などが外国語で記載されている時は当然に翻訳文を添付することになります。