介護ブログを書くことで得られるメリットはたくさんあります。
介護は一度始まると、いつまで続くのか分かりません。
先の見えない道のりは、身体も心もとても疲弊し、介護している自分だけでなく、介護を受けている方にとってもいいことではありません。
特に自分一人で介護している人は、その大変さを他に吐き出せずに抱え込んでしまうことが多いでしょう。
そのため、結果支援内容の悪化や虐待してしまうことにもなりかねません。
今は直接つながりがなくとも、自分の気持ちを同じような人と共有できる手段がたくさんあります。
その手段の1つがブログです。この記事では介護に関するブログを紹介し、どんなメリットがあるかお伝えします。
どんなブログが多いのか
介護ブログをインターネットで検索してみると、1番多いのは家族の介護(特に親)をしている記録を、日記のように残しているものです。
特に認知症の親を介護しながら、毎日奮闘しているブログが多くあります。
他には、介護施設の職員が書いているブログもあります。
意外かもしれませんが介護してもらっている人がブログを書いている場合も多いでしょう。
このようにさまざまな方がブログを書く場合があり、それぞれの立場で書くメリットがあります。
それぞれの立場でブログを書くメリットをお伝えします。
介護している家族のブログ
介護している家族は、自分一人で頑張っていたり、心配ごとや悩みごとを抱え込んでしまっていたりするケースがたくさんあります。
同じように介護で困っていたり、悩んでいる時でも日々の生活に追われていたりします。
このような状況になってしまうと、1人で悩んでしまい孤独感を感じてしまいます。
仮に住んでいる地域で介護者の交流会などがあっても参加できず、孤立しがちです。
どこかへ行かなくても自分の状況や想いを発信できるブログは、そのような人達の交流の場としても活用されています。
介護職員のブログ
介護施設の職員がブログをしているケースもたくさんあります。
日々の生活の様子を写真付きで紹介していたり、施設からのお知らせなどを掲載していたりする場合もあります。
既に利用をしている方はもちろんですが、これから利用を検討している方にとっても、施設の様子がいかなくても分かるメリットがあります。
介護してもらっている方が書くブログ
数は少ないですが初期の認知症などで介護が必要になった方が、ブログを書かれているケースもあります。
内容は、日記を書く人が多く、認知症が進行しても習慣として続けている人が多いでしょう。
自分の記録としてブログに残すと、さまざまな方に見てもらえます。
見た方が反応してくれると自分の刺激になるとともに、同じ環境の方へとても励みになります。
介護する家族がブログをするメリット
急な介護は、これまでの生活が一変してしまう可能性が高いでしょう。
具体的には、大好きな趣味を続けられなくなったり仕事を辞めないといけなかったりします。
特に介護で仕事を辞めるのは、社会的な問題になっており介護離職とも呼ばれます。
また、介護で忙しく上手く気分転換ができずに苦しむ場合も多いでしょう。
ブログはそのような苦しみを解決する方法の1つです。
介護する側がブログを書くメリットを理解すると、なぜブログが介護をする人の苦しみを解決できるか分かります。
自分の記録、息抜きとして
ブログは自分が介護している記録として使われる場合が多いでしょう。
介護に忙しく書いたブログを見る機会はなかなかありませんが、落ち着いた時に見返してその時の気持ちや生活を思い出せます。
他の人への励み、ヒント
自分の書いたブログの内容で誰かの助けになっていると感じることで、気分が晴れるというメリットがあります。
介護しているブログは同じく介護している他の人の励みやヒントになります。
日々の介護の仕方や悩みごとを他の方に相談できないでいる人はたくさんいます。
そんな時に、他の方の支援方法をみて自分の悩みが解決したことなども多くあるはずです。
介護職員がブログをするメリット
一般の方が介護施設の中に入る機会は、あまりありません。
どんな設備があって、どんな過ごし方をしているのか分からないことが多く、知るためには見学へ行かなくてはいけません。
今はインターネットの普及で、ホームページやSNSなどでどんな施設なのかを確認できます。
ブログは、普段の生活の一部を外部の方に見せられます。
そのため、ブログは利用したい施設を探している方も助かります。
入居者の家族もコロナ禍でなかなか施設へ訪問できませんが、ブログで日々の生活を確認でき安心できるでしょう。
施設の広報的役割
介護職員が介護ブログをするメリットは、施設の広報的役割になるからです。
どのような介護施設なのか理解してもらわないと、新規の利用者はなかなか増えません。
そのため、新規の利用者を募集するためには広報する必要があります。
通う施設なのか、泊まれる施設なのか、訪問してきてくれる施設なのかをさまざまな方にアピールしないといけません。
毎日の様子を定期的にブログで載せていると、どんな施設で、どのようなことをして過ごしているのかを伝えられ、施設のことを多くの人に知っていただくきっかけになります。
施設内の様子が分かる
既にその施設を利用している方の家族にとっても、施設の中の様子が分かると安心です。
特に今はコロナ禍ということもあり、面会も制限があり施設の行事なども少ないため、なかなか入る機会がありません。
特に入所施設では本人にも会えない中で、どんな生活をしているのか分からず心配に思うでしょう。
職員が定期的にブログを更新し施設内の様子を載せると、どんなことをしているのか少しでも分かるようになります。
介護してもらっている人がブログをするメリット
介護してもらっている人がブログをするメリットは、自分だけでなくブログを見る側にもあります。
認知症はほとんどの方が知っている病気ですが、どのような症状や経過をたどるのかなど、分からないことがたくさんあります。
こうしたブログで勇気を得る方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
当然、自分の振り返りなどにも繋がり心身の状態が低下していく中で、自分の生活している毎日を確認できます。
そうして、色々な人と交流できれば本人にとって支えとなり、生きがいも出るでしょう。
介護してもらっている側のメリットを詳しく紹介します。
◆趣味
介護を受ける方は、できることが制限されてきます。
旅行が好きだった方がどこへも行けないようになったり、お酒が好きな方が飲んではいけなかったりと、やりたいことがやれないというのは珍しくありません。
定期的にブログを書いて自分のことを発信することが、自分の日課となりそれが良い趣味となります。
楽しいことや不安なことを、他の方と共有できることは、本人にとってとてもいい刺激になります。
◆自分の気持ちの整理
介護が必要な状態が続くと、これから先どうなるのかなど不安がいっぱいになります。
調子のいい日もあれば、悪い日もあり、精神的にも浮き沈みが見られます。
自分の気持ちを伝えられて、分かってもらえることで、気持ちはぐっと楽になり、落ち着けるようになります。
ブログを書くことで自分の気持ちを整理し、落ち着いて過ごせます。
◆SNS利用の注意点
SNSはとても便利ですが、上手に使わないと大変な問題を引き起こしてしまう可能性があります。
意図せずに情報を発信すると、不快な思いをする方がいたり個人情報を載せてしまったりする危険性があると理解するのが必要です。
介護している家族などの場合、個人を特定されてしまう危険もあります。
他の方のことをブログに載せて、名誉棄損で訴えられてしまうこともあります。
施設の場合だと、利用者の写真などには気を付けなくてはいけません。
また、不適切な投稿により、施設自体のイメージが損なわれてしまう場合もあります。
手軽で簡単にできる反面、一度載せてしまうと、簡単には消せないため、始める際にはよく理解しておくことが重要です。
まとめ
ここでお話をした通り、介護ブログを始めることでのメリットは、数多くあります。
ただ、いざ始めるのは勇気がいります。
誰にでも簡単に始められるものではありません。
しかし、ブログを始めると今悩んでいることが解決したり、不安な気持ちが軽くなったりするでしょう。
介護を続けていると、なんで自分ばかりと嫌気がさしてしまうこともあります。
介護ブログに興味のある方は、他の方のブログを見ることから始めてみてはいかがでしょうか。
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